【2017台湾旅行】3日目②:移動日とは重き荷を背負いて歩むがごとし、文字通り<後編>

台鉄橋頭からは鈍行で40分ほどで台南に到着。
予定が一個跳んだようなものなので、予定より早く着くことに。
この日は唯一宿を前もって取っていないのだが、目星はつけているので宿に困ることはない。しかしまだ午前中なので宿探しはできない。荷物を持ったまま駅を出て、メシを食いにいくことに。昼前なら店が混むこともないだろうという算段もある。
あらかじめ決めていた店へ向かうが、台南は想定していたよりも広いようで、かなりの距離を歩くことに。いや、実際はそうでもないのかもしれないが、大きな荷物を担ぎながらの移動には適していない距離だった…。

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へたばりながらたどり着いたのは坦仔麺で有名な渡小月。すでににぎわっていたが、並ぶほどではなかった。ベタながら坦仔麺と蝦春巻きを注文。おまけに煮卵のトッピング。ベタ中のベタ。だが、それでいい。

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この日はここまで頭痛がして不調の上、荷物を持っての移動でぐったりしていたのだが、食ったとたんに復調する。やはり美味さがエネルギーとなる体のようだ。
渡小月の坦仔麺を食いながら、ふいに初めて食った坦仔麺のことを思い出す。学生時代大学近くの台湾料理屋で食べたのだが、この時までパクチー(香菜)というものを知らなかった。それで食ったものだから、その風味に「カメムシ入ってる!?」と思い、中をあさってみるも、当然ない。首をかしげて、一緒に食っていた仲間に尋ねると、それは香菜だと教えらた。まっとうな食材と知ってほっとしたが、その時は結局食うことができなかった。今となっては坦仔麺はとてもうまいと感じるし、パクチーももしゃもしゃ食べられるほにど大好きだ。
味覚や好みというものは不思議なものだなあ…と、感慨深くなりながら坦仔麺を平らげた。

食後は近くにある「林百貨店」に。

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てっきり「リン」かと思っていたら。「ハヤシ」と読むのか。建物に思い切り書いてある。
ググってみれば、林百貨店は、もともと日本統治時代に建てられた百貨店なわけで…なるほど。
それが戦後改修されて様々な用途に利用されたが、80年代から長らく空ビルになっていたのを98年から修復、13年に完成し、14年にリニューアルスタートしたのが現在、とのこと。
ここに限らず台湾ではリノベ物件が流行りのようだけれども、特に台南は古い建物がとてもいいデザインのものばかりなので、リノベにあっている。
そんな林百貨店、外見同様、内装もしゃれおつで台湾オリジナルの物産、雑貨などが売っている。
何かよさげなものないかなと、眺めていたら猫のお札風ポストカードが気に入って買おうと思ったのだが…
あれ?レジどこ?
どこがレジなのかわからないのであきらめた。
ここからさらに歩いて、莉莉水果店へ。食後はやはりデザートだ。暑いし。

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紙の注文票に記入する形なので、言葉の問題がなくて楽。漢字のメニューを解読する必要はあるが。

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たのんだのはフルーツたっぷりの水果冰。
気温のせいもあって大変うまい。

ここまでにだいぶ歩いてきて、駅からかなり離れてしまった。休み休みであってもヘトヘトだ。
でもまだ昼を過ぎたばかりぐらい。駅の方へ戻るルートをとりながら、観光スポットに寄っていくことにする。
まずは莉莉水果店からすぐそばの孔子廟。拝観料アリ。

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廟以外に、展示物も豊富。そうでないともとがとれん。

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屋根飾り。フクロウらしい。そういうならしかたがない。

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鼎。

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虎の形がかわいい。「敔」という楽器らしい。
横のササラのような棒を使うようだが。詳細不明。

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黄色い紙に願い事を書いて願掛けできるようだ。
やはり学業関連の願いが多いのだろうと思う。
なかには日本語で書かれたものも。

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紙に描かれた赤い鬼はは受験の神様。孔子じゃないのか。
この鬼は後で、赤崁楼で会うことになる。

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雰囲気のある通りを抜けて、次は台湾府城隍廟に。

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城隍神とは都市の守護神らしい。そしてその都市でなくなったものまずは城隍廟に行き、そこで取り調べを受けた後に冥府に行くという。あの世の都市出張所の役割もになっているということか?

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このユニークな顔の人たちは七爺(謝将軍)八爺(范将軍)といって、城隍神の部下で、悪い魂を捕縛する仕事を担っているという。

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彼らの大きな人形は祭りの時に神様の前を歩き、道を開くときに使われる。
警備員のような役割なのだろう。廟の入り口すぐにいるのもそのためだろうか。

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城隍夫人。その名の通り。旦那も並んでいるけど。

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これは金爐。
神様にささげるお金、紙銭(冥銭)を焼くところ。焼くとあっちの世界に届くわけである。
台北では使用できなくなっているらしいが、台南では現役。

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帰る途中に「ドトール」?とよく見たら…違ーう!
ドトールは台湾では正しくは「羅多倫咖啡」。台北に一店舗だけあるらしい。
これ、看板のある建物に該当する店が見当たらなかったんだよなあ。謎。
ちなみに「研磨珈琲」はドリップコーヒーのこと。
そうして駅前の宿にすんなり決定。この時点で足が棒も棒なのでしばらく休憩。
ここまで台湾でのネットは、基本フリーのWi-Fiにつなげていた。
外では台北フリー(&iTAIWAN)を利用していた(まあそんなに繋がらないが)が、高雄の宿では宿のWi-Fiネットワークにつなげていたのだが、なんとパスがなく、やや不安を覚えながら使っていた。
台南の宿は階ごとにWi-Fiのネットワークがあるようだったが、やはりパスがない。
しかもここはホテル以外も複数の施設が入っている建物なので、危険度はさらに上がるなあと思いながらノートパソコンをつなげてみた。
すると、セキュリティソフトからひっきりなしに警告が…!
ソフトは次々とくるアクセスをブロックし続けていたが、さすがにやばいし、警告がうっとうしいので、利用を断念…。怖っ。
ちなみに、エレベータもホテル専用のものではなく、外から直接利用できる共用のエレベータなので、物理的にもセキュリティに不安があるが、治安のいい台湾だからまあいいかと許容できるものの、なかなかのものだった。
おかげですることもないので部屋にいることもやがて飽きて、脚の調子をみながら外へ出ることに。
というわけでまた歩く。
台南では皆どうやって観光しているのだろう。歩くには広いが、バスを使うには近い距離感がなやましい。
タクシーという手もあるが、まあ歩くしかない。荷物を下ろしたので楽にはなったが、これまでの消耗があるので元気はつらつとはいかない。
幸い遠目のところはすでに行っている。荷物持っている時に。
まずは赤崁楼に。

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1652年にオランダ人が建てたものが始まりだという、歴史ある建築物。

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亀とか鯉とか。
そんな来歴のためか、赤崁樓は中国風ともいえない独特の味わいのある建物だ。

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これはオランダ統治時代の当初の姿だろうか。

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こちらは隣の文昌閣。
その2階にいるのが、魁星爺。

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孔子廟の黄色い紙にも書かれていた学問の神、というか鬼? この奇妙なポーズも「鬼」の字を表しているらしい。

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強面だが、絵馬?に焼き入れられた姿は、だいぶ可愛らし姿にされている。

そして赤崁樓のすぐそばの祀典武廟に。

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工事中。中は大丈夫のようなので入る。祀典武廟は関帝廟だ。

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関羽関羽関羽である。奉納されるのか、廟には同じ神様の像がいっぱい並んでいるのをよく見る。

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ここの金爐は赤い。
ほかの神様たち。

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なかでも太歳は、とりわけ威力ありそうな存在感。

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武廟の隣にあるのは、祀典台南大天后宮。
台湾最古の媽祖廟らしい。

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なんか書き割りみたいになっているけれども。

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媽祖。強そう。さすが台湾一。

こちらも神様いっぱい。

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ここに限らず、道教の寺や廟では、菩薩や観音の仏さまたちもよく祀られている。
それで、そんな廟や昨日の仏陀記念館でも気になっていたのは、布袋さんがやたらいることだった。
たしかお坊さんだった覚えはあるが、それにしても他の仏さんをさしおいてちょっと主張しすぎなのでは?…と。
そこで日本に帰ってきてからどういうことなのかと調べたら、布袋は弥勒菩薩の化身とされていて、台湾では弥勒菩薩を布袋の姿に表現することが多いのだという…。
え?あれ弥勒なの?あの広隆寺で半跏思惟している細身の方…?
日本での弥勒のイメージとのギャップに困惑するのだった。

それにしてもこの祀典武廟も大天后宮も大人気で、やはり写真が撮りにくい…主にメンタル的に。
なかにはラフな参り方をしている人も見かけるが、神様の前でずっと何かを語っている人もいるほど多くの人が熱心にお参りしているので、好奇心のみで入ってカメラを持って突っ立っているのがいたたまれなくなる。
(だが信心深いというか、台湾の人、単にゲン担ぎや願掛けが好きなのかもしれない、とも思う)

さらに少し離れた古い町波が残るという神農老街へ。

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古いままの建物と、こじゃれたリノベ店舗が入り混じる、よい雰囲気の通りだ。

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ほんと台南は絵になる建物が多い。

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と、父さん!

そうしてまただいぶ宿から遠ざかってしまった。
残るHPを振り絞り、西門市場にも足を延ばすが、もう夕方だったのでほとんど閉まっていた。

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市場前の手芸素材店?ステキー。
戻るルートを取りながら天壇を覗くが、さすがにもういいかとすぐ抜ける。

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メシには少し早いが、この近くの再発号で、八宝肉粽、虱目魚(サバヒー)湯を食べる。

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チマキうまい。間食にしてボリューミーだが。
その後デパートで時間をつぶし、ちゃんとしたメシをさがす。食べたかった鱔魚意麺を見つけるが、飯時なのに客があまりいない。アタリではない予感がしたが、もう余力がないので決めてしまう。

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鱔魚はタウナギのこと。あさりスープとともに食べるがやはりいまいとつ…。これはもう少しポテンシャルのある料理と思われるので、いつかちゃんとしたのを食べたい。
帰りに見かけた本屋に寄って、台湾の本を眺める。外国の本屋は楽しい。日本の本屋も好きだけど。本屋が多い国はいい国だ。

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どこにあったか忘れたが、たしか帰り道にあったこの建物もすばらしい。
そうして台南めぐりは終了。ぐったり。体力は本当に大事。