【2017台湾旅行】4日目:角煮タッチアンドゴー

完全夜型の私は朝が苦手で、普段はやたら起きるのが遅い。ギリ昼前に起きれたなら出来はいいほうで、油断すれば平然と午後起きになってしまう。10時は早朝だ。7時に起きなければならないとなれば決死の覚悟が必要となり、5時6時ならもはや死に等しい。4時?まだ起きている時間だ。
そんな私だが、旅行中は一転早起きとなる。単純にそうしないと予定がこなせないからだが、2日もすればその生活にも慣れてすんなり起きれるようになる。日中体力を使い切ってすぐ寝てしまうからでもあるが、旅行中楽しさと緊張がないまぜになってずっと気が張っているのが一番の理由だ。…いつもは。今回、あまりにも気が張らないので、なかなか一日のサイクルが旅行モードにならない。すなわち朝起きるのがつらい。
台湾の宿はわりとチェックアウト時間が遅めな場合が多いのだが、とはいえ起きないとこっちの予定がままならないので気力を振り絞って起きなければならない。
……ので起きた。7時。
この日泊まった宿では、朝食がわりに1階にあるセブンイレブンで使える引換券がついてきた。前日までは飯のうまい台南での朝食を楽しみしていたが、せっかくのサービスがもったいないし、時間も節約したいし、何より眠くて食欲がわかないので、引換券を利用することにした。
スイカ牛乳というパックのドリンクと、巻かれていない海苔巻きみたいなのを一つレジに持っていったら、店員に「もっと買えるよ」と言われてしまう。120元までの引換券だったが、50元以上余らせていたのだ。
店員にとってはどれだけ余ろうが得なことはあっても損はしないのに、わざわざ言ってくれるなんて親切この上ない。しかし今の私は胃が起きていないのでそんなに食えないのだ。食えないからわかってて余らせたのだ。
しかしなんとなく親切を無下にすることもできず、眠くて頭も働かなかったので、従うことにした。
会計途中だったので、俺が選んでいる間レジが止まってしまっている。プレッシャーと眠くて頭が働いてないため、とりあえず巻いてない海苔巻きみたいなやつの別の種類をもう一個。値段だけで買った。
レンジで熱々になったそれらを、ホテルのロビーで食べる。これでもかというくらい熱々だった。

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スイカ牛乳と巻いてない海苔巻きみたないやつ。「握弁当」とある。握りきってもない気もするが。
食欲がないなら、残して後で食べるというのが常套なのだろう。だが、このあとすぐに電車とバスを乗り継いでいかねばならない。台湾では基本的に車内は飲食禁止な場合が多いのだ。そして気温も高い。食い物を無駄にしたくないならば、ここで全部食べなければならなかった。
というわけで朝からもたれまくった胃を抱えながらの出発である。スイカ牛乳はネタで買ったのにとてもおいしかった。
この日は台北が最終目的地であるが、せっかくなので'15年にできたばかりの、故宮博物院の南院に寄る。こんなついでの機会でもなければ、この先行くことがないだろうから。
さよなら台南。

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味のある建物の多い台南は、駅舎もステキだった。
さて、ここから移動がやや面倒くさい。
台南から南院のある嘉義へは鈍行で1時間もあれば着く距離だが、ともに台鉄(通常の鉄道)と高鐵(いわゆる新幹線)の駅がかなり離れている。おそらくどちらも横浜と新横浜以上に。そして台南の中心地にある駅は台鉄のほうだが、南院は高鐵の嘉義駅の近くにあるのだ。
台鉄駅-高鐵駅間の移動は、鉄道を使う台南でのほうがスムーズだが、距離的に高鐵を使うわけにはいかない。
しかたなく台鉄で嘉義へいくほかなかった。

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異国感皆無の電車で嘉義へ。何の問題もなく到着。
台鉄嘉義駅から直接南院へ行来たいところだが、直通のバスは朝と夕しなかいので、やはり一旦高鐵駅までいくしかない。
幸い高鐵駅行きのバス・BRTはすぐに来た。それにしても「何とかRT」という交通機関多いな、台湾。
乗るときにプリペイドの遊悠カードをタッチしようとしたら、運転手にタッチ面を抑えられて何か中国語で聞かれた。
中国語はさっぱりわからないが、シチュエーションが決まっていれば言っていることはだいたいわかる。バスに乗る時に運転手から聞かれることなど、ほぼ一択しかない。どこへ行くのか聞いているのだ。
しかしなんで? もしかして方向が違うのか?
そして聞いていることがわかっても、中国語のできない私は答えられない…はずだった。
この時ちょっとしたミラクルが起こる。
実はバスを待っている間、奇しくも「高鐵」の発音のことを考えていたのだ。「高」は、高雄の発音から「高(ガオ)」。「鉄」は朝までいたホテルが「鉄道ホテル」でたしか「ディエダオ」と言っていたはずだから、「鉄(ディエ)」なのだろう。なら合わせて高鐵は「ガオディエ」なんだろうな…と。ついさっきまでそんなことを考えていたので、気持ちいくらいスマートに「高鐵」と言えたのだった。
まあ英語で言えば済むことでもあったのだけど。
すると通じたのか、運転手は、自分の手元からカードを出して、それをタッチして私に渡した。
代用カード…つまり台鉄-高鐵間の移動はなんとタダった。
そんな情報はなかったので戸惑ったが、まあタダで乗っけてくれるというのなら文句はない。

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バス移動中、えらい火事が。
30分かかるとガイドブックにはあったが、20分弱で高鐵駅に到着。
乗り換えの故宮行きのバスも、10分と待たずに出た。何もかもスムーズすぎて逆に物足りない。故宮到着も10分。
やたら広いところにポツンとそれはあった。

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人工池以外、周りは見事に何にもない。

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故宮博物院南院は、中国の美術品を収蔵する本院と違って、アジア文化圏に範囲を広げて収集・展示している。
ジャンルは、仏教美術、織物、茶器、地元嘉義の歴史など。そのほかそのときどきの特別展がいくつか。
新しいだけあってきれいで見やすい。しかし本院に比べると手広い分やや貴重さに欠けるような気がするし、大きさの割に展示量が少ない気が…。
写真が撮り放題なのはいいね!と思ったのだけど、今年から本院もそうなのだった。
それでも面白かったよ!広いうえに人少ないからすげー見やすいし!とよくわからないフォロー。
世界の仏像・仏具。インド・パキスタン辺りのは見慣れない感じが楽しい。

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織物コーナーはいろんなアジアの衣服が見られて楽しかったが、小特集の江戸期の着物はなんか変な気がする。くわしくないのでどこがどう変だとは言えないけども。

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ダノカミング…?
カラフルな茶器。本院のほうとは比べまい。

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そして特別展示の陶器がどっさりあったが、全部大阪市立東洋陶甕美術館からのものだった。でもわりと面白いものもあったり。

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うさぎ。

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ややなまめかしい感じもする相撲。

そんな感じで、楽しめたけれど、正直来た甲斐あんまねーかなーと思いながらメインの展示エリアを一旦抜けると、小さな部屋が。
そこになんと肉形石が本院から出向していた。個室にそれだけがポツンと置かれていているのだが、あんまり人が来ない。本院だとめちゃ混みになって落ち着いて見られないのに…。おかげで思う存分落ち着いて眺められた。ここにきてようやく来てよかったと思えた。

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無人の部屋で角煮取り放題。
自然石だが、皮の部分だけ細かい穴を開けて色を入れているんだとか。それはそれですげーな。

高鐵嘉義駅に戻って、新幹線で一路台北へ。午後2時過ぎになっていたので、また高鐵弁当を食べ損ねた。角煮見てお腹空いているのに…。

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見慣れた形に見慣れぬカラー。新鮮。
台北には午後3時着。
宿は、古い建物をリノベしていて、外観も中身も趣のある雰囲気だが、ドミトリーもある安宿だ。私の部屋も個室ながらめっちゃ狭く、トイレとシャワーが共同。しかも、私の階のそれは男女共用なのである。ユニセックス。1階下に男専用のトイレシャワーがあるという。おそらく上の階に女性専用があるのだろう。
うーん。台湾はそういうのあまり気にしないのかよくわからないが、こっちは気を遣う。
とはいえ、一階下へ移動するのにエレベータしか手段がないのが手間だった。そのうえセキュリティのためエレベーターの使用にはキーカードの認識が毎回必要なので、はなはだ面倒くさい。せめてトイレ付きにすべきだったか…。
ここまで昼飯を食いそこねているので、宿を出て周囲をぶらつきがてら見つけた牛肉麵の店に入る。名物だという牛筋入りのものを注文。なかなかうまい。牛筋入ってればたいがいうまいと思う人種なので、客観的なことはわからない。

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近所に市場があった。

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後でゆっくり見ようとこの時は流しただけだったが、結局滞在中再び行くことはなかった。果物買いたかった。
西門町に行く途中で、なにやら見慣れたものを見つける。

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ここだけ見ると外国には見えない。アニメイトカフェもあった。
中も見てみたが、日本でアニメイトに入ったことがあまりないので、違いはわからない。
この流れで、というわけでもないが、西門のオタクの聖地とかいわれている萬年商業大樓をのぞいてみる。

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萬年商業~は小規模な中野ブロードウェイといった感じだったが、さっき見たアニメイトや後日見る台北駅地下のほうが充実してたように思う。

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西門の街並み。

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そのまま南下して、カルフールをひやかす。ローカルのスーパーの棚はどこ見ても楽しい。

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アルコール・ノンアル・国産・輸入品、ごっちゃにもほどがある。

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良いデザインのココナッツジュース。

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カジュアルにこういうものがある。冬虫夏草の絵がすばらしい。
さらに歩いて龍山寺へ。
途中リノベで復興しようといった感じの老街に行き当たるが、まだ新しすぎて空き家が多い。また今度。

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謎の世界観の壁画。

龍山寺は、さすがにメジャーなところだけに観光客が多く、写真を撮っている人もいっぱいいる。

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なのでようやく気兼ねなくカメラを構えられる!…と思いきや、それは外側だけで、中はやっぱり写真を撮っている人がほぼいないのだった。しかも参拝客はどこよりも多くて居場所のなさはピカいち。立ち止まっていることも難しいので、早々に退散することに。

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歩きながら撮っているうえ、日も落ちているので、ことごとくボケボケである。
龍山寺から地下鉄に乗って士林夜市へ行くことに。

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龍山寺駅で見かけたトリ。なぜニワトリ?と思ったら、今年の干支か。そういや他でもニワトリモチーフのものたくさん見かけてたっけな。

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士林夜市

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平日だったが、それなりの人出だ。土日はえらいことになるのでこの日に来てみたが、まあ正解だったのだろう。
昔来た時も観光客向けの夜市で、そのころから混んでいたが、もう少しローカル色があったように思う。
地下の美食区があったかは思い出せないが、当時は市場のところは小規模な、メニューの少ない店がひしめき合っていて、昔は中国語がわからないとちょっと面倒な感じだった。それが今はどんなメニューでもあるような店ばかりで、客引きも積極的だ。めちゃめちゃ混んでいることもあって、やや引き気味に撤退。

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外の通りもずいぶんとあか抜けていた。昔は靴下とか衣類とか赤い下着だとかが大量にぶら下がっていたのが印象的だったが、今は影も形もない。特に赤い下着、あれはなんだったのだろうかと思うほど、一掃されていた。
奥の方に行ったところに、ローカルの人しか入っていないような飯屋があったので、トライしてみた。
だが、声をかけた店員は若干態度が悪いし、言葉が通じない。あからさまにイラつかれて、じゃあいいわとなりかけたところで、別の店員が英語で何が欲しいかと聞いてきた。手元にメニューもないので、どう言ったらいいのか戸惑いつつ、なんとか蚵仔煎、羊肉炒飯を注文。このパターンでとびきりうまいならよかったが、実に普通だった。いやうまいはうまかったけど、気分的に盛り返すほどではなかった。

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後で知ったが、美食街の店はそこそこうまいらしい。なら歓迎される分そっちのほうがよかった…。
気分直しにマンゴーアイスを食べる。

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うまかったが、なんかこういまいち盛り上がりに欠けるまま、夜市を離脱。
帰りに台北駅の地下街をぶらついてみるが、遅かったせいもあって多くの店が閉まっていた。おまけにこの地下街、いくつもの地区が平行して存在し、つながりが複雑化してかなりのダンジョンだった。
駅自体がでかく、何階層もあるのでちょっとイレギュラーな移動をするとてきめん迷う。というか迷った。

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夜の台北駅。
おかげで宿に帰り着くのがだいぶ遅くなてしまった。
面倒だし、遅い時間なのでシャワーは共同の方を使った。
そういえば、ここまで宿のトイレは紙を流せていたが、ここは昔ながらの紙は別にするパターン。紙を流すと詰まるので要注意だ。それ自体は勝手知ったる仕組みなので問題にもならないのだが、共同となると勝手知らない人も一緒に使ったりするわけで…。詰まって他人の排泄物が残っているのを何度か目撃することになるのだった。
台北滞在はこの日を含めてあと4日。その間、トイレとシャワーで悩まされるのだった…。