【2017台湾旅行】5日目:千と千尋の顔地獄

前回、「台北滞在中の宿の共有トイレとシャワーがユニセックスだったので気を使った」と書いたが、今思い返すとあれは、LGBTに配慮する意味があったのではないのだろうか。
国内外のさまざまなところから来るだろう宿の、利用が避けられない共用のトイレならば、男女の二択ではどちらも入りにくい人のために「男・女・ユニセックス」の3種類置くことは、一つの解答としてありえる。
三択は最適解ではないかもしれないが、それでも個室のプライバシーをしっかりすれば多くのことをクリアできる。実際、ユニセックスも男用も、トイレはすべて個室だった。
そのことに意識が登らなかったのは、とても恥ずかしい。
とはいえ、トイレの洗面所で個室から出てきた女性と対面する時どうしたらいいのか、いまだに思いつかない。あとそれとは関係ないけれど、紙投入によるトイレ詰まり問題のほうが悩ましい。

さて。台北の朝。7時起きはやはりつらい。
朝食は宿の近くの店で、豆乳とキャベツマンを買う。看板の中国語のメニューにカタカナで「キャベツマン」と書いてあったので、言ってみたら通じた。中国語の漢字は覚えていない。
問題はどこで食うかだ。公園がベストだが、台北駅周辺の近場で手ごろな公園を思いつかなかった。ならそれこそ駅前で食えばいいと思い至る。駅舎の周りは広場のようになっているから座るところも多いのだ。
…しかし行ってみたら、駅前の座れるスペースは、ホームレスの方々ばかりが占領していた。
駅の中に入ってももちょうどいい場所が見つからない(後日見つけたが)し、ダンジョンに迷いこみそうになるので深入りできない。
さんざん探し回ってついに、駅舎の西側は一般の人たちが休んでいたり飯を食っていたりしているのを発見し、ようやく落ち着く。地元の人たちに混じって縁石に座って屋外で食う朝食は、とてもいい。

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食い終わると、そのまま駅舎の地下に降りてMRTで3駅の忠孝復興駅へ。
忠孝復興駅から北へ少し行ったところに、九份行きのバスの発着所(というかバス停)あるのだ。
バスに乗ったのは8時過ぎ。人気の場所のわりには4人くらいしか乗らないので、平日だから?と思ったが、一時間後、電車から乗り継ぐ瑞芳からだいぶ乗ってきた。
バス移動中、密集した小型建造物を見かけ、何かな?と思ったら…

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お墓だった。

九份には9時半くらいに到着。

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オールドストリート&セブンイレブン
この時点でわりと人がいるかな?くらいの人出。しかし主にツアー客らしく、グループが去ると一気に減り、また別のグループが来ると混む、という感じで、街を歩いたり写真を撮ったりするのに困ることはなかった。その代り、この時点で店の3割はまだオープンしていなかった。

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こんな感じ。
九份の写真といえば、ほぼ確実にこの場所という阿妹茶楼や、その前の非情なんとかのロケ地で人気となったという豎崎路もこの通り、支障なく撮れる。

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もともと金鉱の町として栄えていたのでこんなヒトも。

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ここはよく「千と千尋の神隠し」のモデルになったと言われるが、先出の阿妹茶楼がちょっと雰囲気あるだけで、実際のところ似たところはない。というか、これまでオフィシャルからの発言を除く「ジブリ作品のモデル」と言われる場所は、大概似ていない気がするのだが…。
まあそれでも「呼んでいる~」のメロディがかかる中、細い坂の路地を散策するのは風情があっていい。

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山の斜面のにあるので、眺望はいい。

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猫ですか。

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犬ですね。

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犬はわりといます。
とはいえ、風情というもよく言いすぎな気もする。古くて味のある建物も多いが、中心部の基山街は店の並ぶド観光地だ。
そしてその基山街や豎崎路など観光客がめぐるところもさほど広くないので、あっという間にはずれまでくる。

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端。ここから先は観光色なし。今写真を見返すと、ここから先こそ行くべきところだった気がする。というか後で行こうと思って忘れていたことを思い出した。

昼にも早すぎるので、いったんコーヒー休憩をしようと、はずれにある眺めのいい喫茶店に入ってアイスコーヒーを頼むが、100元…そこそこいい値段でヒク。(安いとこばかり利用していたからそう感じたけれど、今考えるとそうでもなかった気もするが。今回今思い返すこと多いな…)
元を取るためと、Wi-Fiが通じたので長居したせいか、店を出ると人がそこそこ増えていた。
そうしてまだ行っていなかった豎崎路を上へ行く道へ。この通りは比較的新しくて若い人向けの店が多い。
坂の中ほどに、異様な一角を見つける。
そここそが、私の九份での一番の目当ての場所だった。
実は正確な場所を確認していなかったのだが、あまりの異彩の放ちぶりで間違えようもなかった。
店の前に飾られた面。

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面面面

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怖い。
九份の異空間、「泥人呉の仮面展」だ。

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お面は全てオーナー泥人呉の手作り。彼(素人)が大量に作ったお面を展示するだけの施設だ。
入場料を払って中に入ると。
さらに面面

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面面面

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面面面面面面面面面面面面面面面面面面面面……

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狂気のお面地獄である。

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ここにもイッヌ。なんとなくいる感じがよい。
縦に連なった一部屋8畳ぐらいの部屋が三つ。その全ての部屋の壁に、みっしりと無数のお面が飾られている。ひとつとて同じものはなく、類型もなく、徹底的に異形だ。
旅行前にネットでこの場所の記事を見た時は「ヘンなお面がたくさんある」ぐらいにしか思ってなかったが、実際に目の当たりにすると、画像より数段迫力があって圧倒される。それに雑なように見えて上手いのだ。いや、はっきりと雑なものもあるが、リアルに人を模したものは技量を感じる。
そのほとんどは、何かの事象を怪物化したもので「○○鬼」と名がつけられている。そのほかに政治家や有名人似せたもの、もはやなんだかお面なのかすらもわからないもの…などがある。

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この並びの脈絡のなさときたら。

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なんか異様に手を抜かれている貞子

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セイウチン

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オバマってそう書くのか。

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円谷に絶対に何も言われない感じの超人。下のここまで忍者要素のない「忍者」もなかなかない。

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これもDCに何も言われまい。安心。

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今更だけど、これ、どれも被ることはいっさい念頭に置いてないよね。

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キミは何のフレンズ? へえゴールデンパンサーかー。

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いやだから怖いって。

一部お面じゃないのもあるが。それらもなかなかパワフル。

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壁面の落書き(おそらく客が書き残していく)も異様なオーラを放っている。

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有り体に言えば、狭い空間に変なおじさんが作った大量のお面が密集しているのを見せられているだけのことなのだが。来てよかった…、そう思わせる何かがあった。

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作り途中のお面か。奥に並んでいる同じ顔がオーナーでありお面の作者・泥人呉さん自身。
一人で切り盛りしている泥人呉さんもサービス精神旺盛で人がいい。…いや、単におかしな人なだけのかもしれないが。
建物の脇には、顔出しパネルがたくさんあった。

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表に出せそうなスペースない気がするけど。
仮面展を出て、さらに坂を登ると大行列の芋圓の店に行き当たり、坂もそこで終わる。

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ここも気になったが、残念ながらやっている気配がなかった。
Uターンすると、いつのまにか道には人がぎっしり。

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昼前だったので、今の内に食わないとやばいと思い、店に入り魯肉飯と小籠包という観光地らしいベタベタのメニューを食う。

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再び外へ出ると、さらに大混雑となっていた。

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なるほど昼前から本番となるのか…。平日でこれだとすると、休日はどんなことになっているのだろう。
まあ私はここでの目的を果たしたので、人混みをかき分けてバス停へたどりつき、九份を離れる。
今度の目的地は九份からもう少し先に行った金瓜石。
バスに乗ってしばらく進み、次のバス停になったところで、何人かが運転手に何やら訊ね慌てて降りて行った。さっき九份で降り損ねたのだろう。そういえば、私が乗り降り場所は九份老街というバス停で、その手前にそのものずばり九份というバス停があったはずだが、案内がなかったような気もする。

10分ほどで金瓜石へ。ここもまた金鉱山でにぎわったところで、特に日本統治時代に栄えた。今は一帯が博物地区になっている。博物地区に入るだけなら無料だが、博物館や施設に入るときにチケットがいる。

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当時の日本家屋のレプリカがあったり。

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その足元の人目につかないところで、半壊のモノホンがあったり。

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トロッコと線路跡。

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金。そんなに主張しなくてもわかっている。
あちこちに当時の機械とか残っていて楽しい。

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自然に囲まれているので、ここのところ都市部ばかりだった私は施設には入らず、周囲を散策することにする。

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小心。

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トカゲがでかい。姿は日本のに近い。

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でかいシダがいっぱいあってジュラシック。

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小心。
残念なことに毒蜂にも毒蛇にも出会えなかった。

上の方に神社跡があるというので、山道をひーこら登っていく。
谷を挟んだ向こう側に見えるのは茶壷山。

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わかりやすい由来。

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しばらくいくと鳥居に行き当たるが、神社はまだ先。

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さらに行くと道の先に鳥居が見えるが(以下略)。ひい。
汗だくになってさらに行くと、ようやく神社に。

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まだ階段上るけれど…。

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日本統治時代に作られた神社跡。金瓜石山神社といったらしい。
主祀は大国主命金山彦命猿田彦命
跡地ではあるが、微妙に修復された形跡がある。

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この柱はなんだろう。

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スヌーピ。

後は虫を見つけては撮っていた。

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キラキラ。

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何か食っていた。

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ハムシ多い。

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このアリは台湾でよく見かけた。

バスで再び台北に戻り、終点から近い項好地区を散策。
ガイドブックには台北一のおしゃれ地区とあったがよくわからない。

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旭山動物園は50周年なのかー。

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草間彌生

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かわいい。

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オフィシャルだろうか。
その後MRTで行天宮へ。
行天宮は関羽を祭る。つまり商売繁盛を祈る廟。

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お参りの仕方。
お経?を上げている人は女の人ばかりだった。

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ここから、MRTのつながりが悪いので、ひたすら歩いて迪化街へ。かなり歩いたと思う。
古い問屋街で、乾物や漢方薬、高級食材を扱う店が多いが、現在は地区ごとリノベが進み、カフェや雑貨店も数多くみられる。

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からすみ。

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面白そうな街だが、私はもうこの時点でHPが尽きていたのでよく覚えていない。
ぐったりしたまま近くでやっている寧夏夜市へ。飯にはちょっと早い時間だったが、もう疲れているので早めに切り上げたかった。

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…といいながら、店を決めるまでに夜市を何往復する。
ここに限ったことではなくなく、私は決められない男だからだ。
食べたいものを決めるまでだいぶ悩むし、食べたいものがあったらあったで、ぴったりのものが現場にない場合次点のものを考えるのが苦手だ。
そのうえ、店に入るのにめちゃくちゃ気合が必要になる。
話しかけやすく、注文がしやすく、空いていて、それでいて客はいる…そんな店でないと入れない。
たまに何も考えないで突入することもあるが、そんな時は大抵、昨夜の士林夜市みたいな目にあって心折れるのだ。
そんなこんなでうろうろしながらやっと夜市脇の店で蚵仔煎、琲骨湯をありつく。

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何度目だ蚵仔煎。もはや台湾で2年分くらい牡蠣食べた。琲骨湯は冬瓜がおいしそうだったので。冬瓜大好き。
食後に、前に来た時から食べてみたかった果物・レンブを屋台で買う。

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見た目は梨とトマトを合わせたような感じだなあと思っていたら、味も梨とトマトを合わせたような感じで笑った。
コミュ障のくせに食い意地が張っているので、また何往復もしながら2件め。
屋台で臭豆腐麻辣鴨血。高雄の時から屋台で見かけていた鴨血というものを食べてみたかったのだ。

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めちゃめちゃ辛い。事前に言われていたけど。
鴨血は、ほんのり血の味がするだけのペーストといった感じ。
ここでもう腹が破裂寸前だが、愛玉も食べてみたかったので(以下略)

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親指が反っている。
もう残る体力もないが、フラフラになりながら歩いて南下し、台北地下街Z区のオタク系エリアを冷やかす。
アキバや中野で見慣れた光景が並ぶ。

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ゲームフィギュアプラモ雑誌、ここが一番充実しているような気がする。
日本からのものは中古が多い。レンタルショーケースもよく見かける。
相場は意外とモノによって日本より高かったり安かったり差があって、見ていると面白い。

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ガチャガチャは日本のものばかり。値段はさまざま。新しいのは日本の二倍くらい。古いのは半額ぐらいになる感じ。

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硬貨を二方向から入れるものが多くて興味深い。10元だけ使えるマシンだと、投入数が多くなるからだろうか。
その場合「右に10元(50元)何枚、左に10元何枚」と左右で入れる枚数を固定してる。マシンは台湾製なのだろうか?

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この公衆電話はかけにくいなあ。

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一番くじもやってたりするのか。

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正規には売っていないSWICHあって、欲しかったのでちょっと悩んだ。値段も日本の転売値段くらい。
注意書きには日本仕様だから責任とらねーぞとか書いてありそうだ。

メイド喫茶もあった。いや、前回来た十数年前にもそれらしいものはすでにあった気がする。

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沖縄。

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そうしてまた体力を使い切った体で、宿に帰ってエレベータを上下しながらシャワーを浴びたり、トイレで他人の詰まらせたものを見て憤慨したりして一日を終えた。

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また夜の台北駅で締め。こうして見ると、夜は一般の人が座っているな。